将来の儲けを最大化する「損得学」で学ぶ経営判断の技術「秘密のテクニックその3」
経営情報マガジン「社長25h」
更新:2009.01.15(木)
経営のために意思決定を行う現場では、今でも経験や勘に頼ることが多いといいます。
過去の意思決定にこだわって機会損失を増やしていたり、生産の余力がないのに仕事を受けて利益を減らしたり、一見、儲かるように見える不利な案を選んで、大きな落とし穴にはまるケースが後を絶ちません。
どのようにすれば、そうした間違いに陥らないで済むのか
損得学を提唱する、経営コンサルタントの古谷文太氏に経営の意思決定に役立つ、損得計算について伺いました。(この記事は、将来の儲けを最大化する「損得学」で学ぶ経営判断の技術「秘密のテクニックその2」の続きです。)
秘密のテクニックその3
「セクショナリズムで儲けを損なわないために経営チームを強化しよう」
―きちんと損得計算をして意思決定を行ったのに、利益が減っていることがある。
これは一体どうしたことだろうか?
全社で損得計算をする場合と、部門で損得計算をする場合では、部門でトクをすることも全社では損するケースがあります。部門別管理が全体最適を阻む要因になることがあるのです。
たとえば、経営陣の一員として会社の儲け=営業利益を最大化することと、営業部門の責任者として部門利益を最大化することでは、損得計算の前提条件が変わってしまいます。営業部門がいくら儲かったとしても、会社に利益がまったく残らなければ、意味がありません。なぜこのようなことが起こるのかというと、
こうして比較対象を表に落とし込んで損得計算をしないと意思決定に伴って変化する要素を見逃しがちです。その結果、不利な選択を自ら進んで行ってしまいます。たとえば、過去に支出をしてしまった材料費にこだわって、商品を売り続け、新しい商品を販売する機会損失を招くケース、顧客を増やすことのみに注目して、生産余力がない状態で値下げをして結果的に会社の利益を減らしてしまうケースなどです。きちんと比較をするにも表を用いることが重要です。
(将来の儲けを最大化する「損得学」で学ぶ経営判断の技術「秘密のテクニック」は今回で終了です。
ご精読ありがとうございました。)
オススメ関連情報
『損得計算表』無料ダウンロード
過去の意思決定にこだわったり、ある指標のみを信じ込んだりして、不利な選択肢を選ぶ場合があります。経済的に有利な選択肢を選ぶには、「損得計算表」で比較しながら意思決定を行います。損得計算表とは、横軸に(1)比較判断の原則の「やった場合」と「やらなかった場合」の違いを記載し、縦軸に(2)将来比較の原則の「将来入ってくるおカネ」と「将来出ていくおカネ」とその差引である「将来の儲け」を比較して、(3)定点比較の原則に則って、今の時点での損得計算を行います。
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プロフィール
株式会社百家堂 代表取締役
古谷文太(ふるやぶんた)氏
1965年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。技術経営修士(早稲田大学)。米国公認会計士。1989年間組(ゼネコン)に入社。2001年コカ・コーラに転職。現在は、コカ・コーラナショナルビバレッジ㈱執行役員財務担当バイスプレジデント。2008年株式会社百家堂を設立し、代表取締役に就任。
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